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合同保険事務所からのお知らせ

「有効なのは?」身元保証書と身元信用保険 

今回はちょっとマニアックかも。

■ 会社が新入社員に求める身元保証書は不十分?

次のような目的から、会社が新入社員に身元保証書(身元保証人)を
求めることはよくあります。

1.身元の確認
2.誠実な業務態度を求めるため
3.緊急連絡先の確保
4.社員が会社に損害を与えたときの賠償請求先

現在では、社員の根拠のない発言や不適切な画像・動画がSNSなどで容易に出まわるため、会社の信用喪失リスク・損害リスクは以前とは桁違いに大きくなっています。
そのため、4.で損害賠償請求先を本人以外に定めることは、会社にとって大きな意味をもちます。とはいえ、個人賠償力には限りがあり、不法行為の抑止にはなっても、十分な損害リスク回避になっているとは言いがたいです。

さらに近年の民法改正で、保証限度額の明記と有効年限(3年最大5年)が定められ、これを満たさない保証契約は無効となるため、身元保証書の会社を守る効果はより小さくなっています

■ 従業員から被った損害は保険でカバーできる?

国外の会社では、従業員からの損害リスクの補完を特定の個人(入社社員の親族・知人など)の保証契約ではなく、身元信用保険(Fidelity Credit Insurance)でカバーする傾向にあります。fidelityは「忠実」「誠実」などの意味で、社員の忠実性・誠実性にもリスクがあることを認めたうえで、そのリスクも保険でカバーされるべきという思考がみえます。

国内では、賃借人向けの家賃債務保証、介護施設入所者の身元保証などのサービスを提供する会社はありますが、従業員に関する身元信用保険は今のところあまり一般的ではなく、一部の保険会社の事業活動保険の中で「従業員等による不誠実行為(による損害を補償する)特約」として提供されているものがこの分野の補償にあたります。

■ まとめ

人手不足が取りざたされ、見知らぬ人たちが集まって働くのが当たり前になってきている今、リスクが現実になるのは一瞬です。
従業員が会社に損害を及ぼすという「起こらないかもしれない」事件・事故でもその発生可能性から目を背けず、防止に努めるとともに発生してしまった時の損失手当の方法を準備しておくことは重要です。
その手段として、身元信用保険や事業活動保険の「従業員等による不誠実行為特約」という選択肢もあることをぜひ念頭においてください。

今回あまりすっきりしないコラムとなりましたが、保険と保証はいずれも「良くないことへの備え」で、リスクマネジメント4原則「回避」「低減」「移転」「受容」のうちの「移転」にあたります。
いわばケガする前に用意する絆創膏ですので、大きすぎず、小さすぎず、患者や患部にフィットするものを選んでください。

note|ひとこと保険ブログ にも :「有効なのは?」身元保証書と身元信用保険 を追加しました。

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